「朝夕涼しくなりましたね。」「もうエアコンなしで眠れますね。」ヨーガのクラスに
集まっていらっしゃった皆さんの間で交わされる何気ない会話から、それぞれの日々を過ごしながら、
毎週または隔週そこに集まりヨーガのひとときを過ごすお仲間同士の輪があることを、
しみじみと感じさせていただいています。
７月末に、20年近く通ってきて下さっていたOさんが小浜を離れらるため、クラスの最後にお別れ
のご挨拶をして下さいました。そして皆さんにプレゼントまでご用意下さり、ご自身のこと、クラスに
通いながらの思いを話して下さったのです。新たな出会いがあればお別れもありますが、とくに
Oさんとのあたたかなお別れは、寂しさもありながらとても心に残るものとなりました。
みんなでOさんの新たな地での生活にエールを送ります。
ヨーガでどれくらいの人たちとの出会いをいただいたのでしょうか。この地に引っ越して
きてもう28年、今も新たな出会いをいただけることはほんとうに有難いことです。最近とくに
そう感じたのは7～８年前からうかがっている、ある子供園の支援センターが開いていらっしゃる
ヨガ教室。生後数か月から２歳児くらいまでのお子さんを連れたママたちが多いのですが、
お子さんからすれば「ばあば」の年頃の私。そんな私でも、子育て中のママや小さなお子さん
たちとと触れ合える機会をいただけるなんて！まだねんねしているだけの赤ちゃんから這い這い
からつかまり立ちができるようになったお姉ちゃん、クラスが終わって帰る時ずっとお見送り
してくれる男の子etc.、天使たちがいっぱい。ママたちはみんなわが娘のように思えます。
ママたちはお子さんから目を離すことはありませんので、「ヨガ」をするには無理があるかも
しれませんが、ほんの少しの時間でも、気持ちよく身体を動かしていただければ、気を抜けない
子育ての真っただ中で一瞬ゆるんで力を抜くコツを見つけていただければいいなと思っています。
そして何より子育て中のママたちが集まれる場所、気分転換ができる場所があることはとても
大切なことだと感じます。
さて、あっという間に９月も過ぎていっています。私は・・というと、２年前に始めて
以来本当に少しずつしか進まない語学の勉強の時間を作るのに四苦八苦しています。それに７月
からは新たな勉強会も始まり、改めてまだまだ学ぶべきこと、実践を通して理解を深めて
いかなければならないことがたくさんあることを思い知らされています。そのような視点から
ヨーガのクラスをみると、ヨーガブームを経て今日に至るヨーガを取り巻く社会の現象に
感じてきた何かがクリアになってきました。ひとつはっきりと言えるのは、本来ヨーガのクラスは
ほんの入り口であり、ヨーガは深く日々を味わいながら歩み成長していく「道」なのですよ、
ということ。
たとえば夏から秋へと移り変わろうとしている今は、未だかつてないほど続いた猛暑の後の
身体の疲れを感じやすい頃。私たちが疲れたと感じるときは身体が硬くなって姿勢も悪く、
浅い呼吸しかできませんが、丁寧なアーサナが心身をほぐし、姿勢をととのえてくれます。
そして姿勢は意識そのものであることを、身体でも心でも呼吸でも感じることができる
ようになる。そのように行法をコツコツと続けていると、ヨーガを通して体験したことから
得られる感覚や気づきが自らに染み込んでいって、日々の生活の中でしぜんと「今」の
各々の身体とお付き合いしながら活力を得、気持ちよく過ごせるようになるのです。
だからこその「道」であり、ヨーガを大切に伝えていかなければという思いがあります。
まだ日中は暑さが残りますが、雨の日も増えて湿度も高いこの頃、夏に溜まり蓄積した
陽の気を適切に解放しながら秋へと向かう心身をととのえていきましょう。何かと忙しい今の時代
ですが、忙しいからこそヨーガの時間を作って、まずはクラスにお越し下さい。ヨーガがいつも
助けになりますように。
Pranam & Om