サンスクリット語を書くノートの白紙ページが残り少なくなってきた。
短い滞在の中で、少しずつだけど進んで来れたのが嬉しくて、
「次には新しいノートを持ってきます。」と言ったら、
先生は「一冊終わってから、新しいのを買いなさい。」とおっしゃった。
あ…、とまた気づかされた。そうだよね、物事には順番があるのだから。
ヨーガスートラ(古典ヨーガの経典)のごくはじめの方に出てくる言葉“プラティヤクシャ”。
「目前の」「知覚できる」等の意味があるけれど、からだと呼吸とこころを静かにして、
目の前にある現実を、曇りのない眼でそのまんまに観ることが大切ね。
帰り道、どこからかチャパティを焼くにおい。
振り向けば、お弁当入れを下げたおじいさんの後ろ姿。
その先には洗濯ものが干された軒先。
平凡というかけがえのない日々の中で、1歩ずつ大切に、足を前に運ぼう。
Pranam & Om