8月1日の夜

今年の夏もありがとう

 

この日だけは夕食を早めにすませて、海岸まで歩く。

「足元注意!」とか言いながら、遅れないよう急ぎ足。

道すがら、ドーンという音がもう聞こえてくるよ。

 

次から次へと夜空に開いては消える大輪の花。

この頃の夏の夜の、湿気をたっぷり含んだ暑さや流れる汗も忘れて、

花火と一つになる瞬間。それは「見る」という行為が、この上なく

シンプルなものとして与えられる瞬間でもある。

 

花火が終わって皆それぞれに、この小さな町のどこかへと帰っていく。

こんなふつうの夏の楽しみが、これからもずっと、ふつうに続きますように、

と祈る夜。