アーシュラムのガートにはクリシュナ・トゥルシーの鉢植えがいくつかある。
その他注意してみると、道ばたや広場の柵の中にも植えられていて、
インドではトゥルシーがとても神聖なものとして大切にされているのがよくわかる。
ある日、いつもグルデーヴ・クティールにいらっしゃるスワーミに、
「日本でもクリシュナ・トゥルシーとラーマ・トゥルシーを育てているんですよ。」と言ったら、
ふだんニコリともしないスワーミが笑顔になって、「それはいいですね。大切にして
毎日お祈りをしなさい。」とおっしゃった。
なんだかとても嬉しかった。
日本は秋が深まって、庭のトゥルシーたちは秋色に染まっていく。
冬になれば枯れてしまうけど、花は種を残し、また次の季節へといのちは繋がっていく。
冷たくなってきた空気のなか、トゥルシーの香りがただよう。
ちょっぴり、リシケーシが恋しくなる。
注)
ガート ・・・ 沐浴のための場所。河や池のほとりにある。
グルデーヴ・クティール ・・・ スワーミ・シヴァーナンダのお住まいだったところ。
クティールには小屋、田舎屋等の意味があります。
スワーミ ・・・ サンスクリット語の辞書には「スヴァーミン」として出ていて、
所有者、領主、夫、主人、最高地位の宗教者、の意味。また聖者や出家した修行者の人を
そのように呼びます。
Pranam & Om