それは不思議な山だった。ごつごつとした岩肌があちらこちらに見える。でもその存在感と
表現できないほどのパワーに圧倒された。
乾季には緑がなくなっていた山は、モンスーンに入ると見る間に木々が生い茂ってきたのだそう。
南インド、タミル・ナードゥ州の大都市チェンナイから南西に200㎞、ティルヴァンナーマライという
町にある聖なる山アルナーチャラ。伝説があり、山そのものがシヴァ神の現れだとされている。
デリーから空路2時間弱。チェンナイで一泊して、翌朝出発。タクシーで向かったその町に住む
アルジェンティーナの友人に会いに・・リシケーシのアーシュラムで出会って13年のお付き合い。
ティルヴァンナマーライは、今回滞在するアーユルヴェーダのセンターのあるベンガルールから
比較的近いので、ちょっと寄り道して3年ぶりに会うことにした。リシケーシを離れた彼女は、
今はラーマナ・マハーリシという聖者が開いたアーシュラムのそばで静かに暮らしている。
サーダナのことで悩んだりしたときに打ち明けると、「自分の声をよく聴いてね。」といつも言う。
そう、自分の声をよく聴くこと。何が必要で何が要らないのか・・そして聖者が一人静かに問い続けた
ように、自らも “Who am I ?” という問いかけを忘れずにいよう。
彼女と話しながら、南インドのおおらかな自然や人に触れながら、つねに一番新しいこれからの一瞬一瞬を
正直に歩んでいく勇気湧いてきた。
春に続き、再び訪れた南インド。少しずつ感じた何かを綴ってみようかな、と思っているところです。
Pranam & Om