もう8年くらい前になりますが、ヴリンダーヴァンVrindavanという
北インドにある古い町を訪れたことがあります。ヴィシュヌ神の化身と
されるクリシュナを祀ったヒンドゥー教寺院がたくさんある聖地です。
トゥルシーには「ヴリンダー」という異名もあり、幼少期のクリシュナが
遊んだヴリンダーヴァンの地名は、これに由来するのだそうです。
サンスクリット語で「ヴァナン」というのは「森」という意味ですから、
ヴリンダーヴァン=「トゥルシーの森」という意味です。
その地名のもつ魅力的な響きに、より親しみを持つようになったのは、
インドから遠く離れたこの若狭でトゥルシーを育て始めた時でした。
初夏に苗を植えて、紫色の花芽を丹念に摘みながら、すくすくと育つ
トゥルシーとともに夏をすごし、秋を迎える。ヨーガ仲間でトルゥシーを
育てはじめて3年になります。初めて苗を植える人、種を採取して
自分で蒔いた人、こぼれ種から芽を出したトゥルシーを育てている人、
そして、別の品種クリシュナ・トゥルシーも新しく加わりました。
古き時代のインドから、すばらしい薬効を持つトゥルシーは、それを讃える
たくさんの物語とともに伝えられてきました。トゥルシーの育つところには、
心身魂の穏やかな暮らしへの祈りがあるような気がします。
今年の夏は、天候不順のせいか今ひとつ元気がなかったり、虫に食べられて
しまったりも多かったようですが、みんながそれぞれの庭でトゥルシーに親
しんで、トゥルシーの輪が広どんどん広がってきました。これもyoga・・
何人かの皆さまにご協力いただき、ここに小さなトゥルシーの森を作って
みました。みなさまありがとうございます。
いつもトゥルシー女神さまに守られていますように。
Pranam & Om