季節の変わりめに、インドに思いを寄せながら

今朝庭に出たら、どこからか香ってくる甘い香りは・・

日本の気候もずいぶん変わってきたようですが、自然というのはちゃんとその時に

然るべき姿を現わしてくれるのですね。夏が終わるのが寂しくて仕方なかった私も、

あちらこちらで今年も出会う秋を味わいながら、ようやく今の季節を迎える実感が

わいてきました。

ナヴァラートリにアーシュラムで唱えるお祈り集。ドゥルガー女神さまの表紙です

今週初めは日本ではお彼岸が明け、同じ日にインドでは秋のナヴァラートリが始まり

ました。月齢に基づくヒンドゥーの暦によって決まる祭事は毎年開催時期が変わりますが、

今年は昨年よりも早いです。

ナヴァラートリの頃。夕方のアーラティが終わる頃にはもう日が落ちて。
急ぎ足で上った石段から振り返ればガンガーマー。夜のサットサンガが待っています。

コロナ以前の10月は、長年にわたりリシケーシのアーシュラムに滞在するのが常で、

ナヴァラートリの期間に滞在が重なることも多かったなぁ。ですから秋になるとますます

インドが恋しくなるのです。

サンスクリット語で、「ナヴァ」は9、「ラートリ」は夜、よってナヴァラートリとは

9日間の夜という意味になります。この9日間、母なる神(Divine Mother)として古くから

崇拝されてきたDevi(デーヴィー)、3人の女神さまに祈りを捧げる祭事が執り行われます。

ちなみに最初の3日間はドゥルガー女神、次の3日間はラクシュミー女神、最後の3日間は

サラスワティー女神を礼拝します。それぞれの女神さまの力はこの世に現れたすべての

形態の中に遍満する力の側面であり、女神さまの神聖な力=シャクティが日常において

ピリチュアルな修行を続ける私たちを守り、導いてくれるようにとお祈りをするのです。

そして季節の変わり目でもるこの時期は、ヒンドゥー教徒の人たちにとっては菜食期間であり、

お酒も飲みません。デリーの友人たちもこのような祭事の決まり事をとても厳格に守りますが、

これは理にかなっているように思えます。なぜなら体調を崩しやすい季節の変わり目に、

消化に優しい食事を摂り、飲酒も控え、祈りを捧げる日々は、心身を休め浄化することにも

なります。

日本で暮らす私たちにとってもちょうどお彼岸が過ぎ、気候の変わり目ですから、身体の声を

よく聴き、消化力に見合った食事を摂り、無理をせず、夏の疲れを持ち越さないよう身体を

労わる大切な時期だと思います。

実りの秋、収穫の秋といわれるように、自然界では夏には繁茂していた植物が実を結び次の

世代のために生命力を種に収める季節。同様に私たちも夏に外へと発散されていたエネルギーが

内に向かい始めています。

ラクシュミー女神の化身とされるトゥルシーにも祈りを捧げます。わが家の玄関先のお守りです。

10月はとくに、まだ少し残っている夏の名残りを流し、寒さに向かい縮んでいこうとする

身体のバランスをよく観察しながら、ていねいに整えていきます。またそんな季節の内に

向かうエネルギーが、瞑想しやすい状態へと導いてくれるでしょう。私たちの身体において

外方に向けてあけられた9つの穴(眼、耳、鼻、口、排泄、生殖器官)によって心は外へ外へと

向きたがるものですが、心を内に向けやすくなるよう、ヨーガの修練をしていきましょう。

トゥルシー女神さまにプージャ

10月の第1週のクラスは、勝手ながら私事により火曜日以外のレギュラークラスは全て

お休みとさせていただきます。

第2週目以降は各クラスともお渡した予定表どおり、自宅での“yogaのじかんは

10月17日(月)10:15~12:00です。

オンラインクラスはゆるりと月2回、下記の日程でさせていただきます。

10月2日(日)  14:00~15:00   アーサナクラス

10月23日(日)  14:00~15:00  前半キールタンのじかん、後半アーサナクラス

オンラインクラスは、どなたでも、いつからでもお申し込みいただけます。詳しくは

当HPの“CLASSES”をご覧下さい。

10月もどうぞよろしくお願いいたします。

Pranam & Om